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2010.12.20 (Mon)

都条例の次に来るもの

 いよいよ年の瀬も迫ってきたなぁ…などと思いつつ、リアルに新刊原稿のピンチに直面しつつある武田でございます(笑)。

クリスマスツリー
 うちの会社の玄関にある180㎝ツリー。実は私の私物(笑)。去年、ギンギラギンにしすぎたので今年はスタンダードな飾り付けで抑えた(大笑)。

都議会議事堂

 さて、先週は東京都の青少年育成条例が決議された件で話題騒然といった趣でした。
 私も都議会本会議の傍聴に出向いてはおりましたが、まあ奇跡が起きるわけもなく、目の前で決議を見届けていたというのが現実です。
 私個人の意見は概ね、前回12月13日の更新で書いたとおりです。特に新しいことも浮かばないのだが、決まってしまったものを今さら嘆いてばかりでも仕方が無いので、当面考えねばならないことや、やるべきことを整理してみたい。
 まずひとつには、一度決まった改悪案ですが、 これをあらためてつぶしてしまうことです。ただし、これは時間がかかりますし、今すぐ何とかできるものではありません(タイミング的には来春の都知事選挙で石原はもちろんですが、推進派が当選しないことが必須のようですが)。
 とりあえず、話は同人誌という視点を中心にして、目の前のことを考えよう。
 まずはパニくらないようにしましょう。
 幸か不幸か同人誌は、商業誌の基準よりも厳しい…もしくは結果的に厳しくなってしまった18禁の基準で今までやってきている。
 つまり現状、サークル自らの発行責任に基づいて、自分の作品が18禁であるかどうかの判断を行って、表紙に18禁であることの表示も入れて、その上で頒布に際しては年齢確認も行って注意している以上少なくとも今は何も怖がることはありません。
 条例の表向きは18禁の判断と区分です。その点では、むしろ同人誌は表向きの条件はクリアしているにも等しい状況にあります(※猥褻を論じていたわけではなく、18禁が論点だったのですから)。
 もちろん、そうしたことをちゃんとやっていないサークル、もしくはサークルに伝える努力もしていないイベントについては別です。そこはちゃんと努力してください。 そこが突っ込みどころになる危険性大です(この辺りで ちょっと拡大解釈みたいなことをやられると同人誌といえども危ない)。
 当然、「そうさく畑」や「コミックシティ」「こみっくトレジャー」といったイベントとしては、あんな条例が決まったからといって、あわてて何か変えないといけないことがあるわけでもないので動じるところはありません。

 突っ込みどころとといえば、実のところ今回の規制推進派の突っ込みどころになっていたいくつかのポイントの中で、商業誌に対する「自主規制が機能していない」というのが、世論に対してリアリティを持ってアピールできる唯一のポイントだったはずなのだ(他の言い草は、一般人にとっては「言われてみればそうかもしれないが…」「そういうものなのか?」程度のものでしかなかったはずだ)。
 なぜなら、反対派がいくら言い募っても、そこには現場を見れば一目瞭然の「まずさ」が存在しているからだ。もちろん、18禁の基準をどこに引くのかという論点自体は曖昧なものであって、人によって捉え方も違うであろうことは嫌というほど承知している。そのためグレーゾーンなるものが存在する。問題は、現場ではそのグレーゾーンの幅が広すぎるという点ではないだろうか。ピンポイントで見れば「これを全年齢と言われても…」と思わざるをえない例などいくらでもある。
 然るに、その実情を生み出している元凶が出版社と流通の力関係にあると私は思う。
 その辺が、前回の更新時に書いた
「残念ながら私の目から見ても出版業界の…というよりも流通における自主規制に対する疑問と詭弁臭さが目に付いてしまうのだ。その部分は、末端の書店や問屋レベルから意識改革が必要なのではないかと思う。簡単なことだ。「うちは18禁の本を置きたくない」とかいう書店をなくせばいい。そもそもそこに「18禁」は「悪いもの」という「大人のための作品」を下卑した認識が伺えるわけだ。それを改めればいい。もちろん、小中学校の校門前にあるような書店はしょうがないと思うが(苦笑)、そこから変われば、自主規制にしても相当無理なく機能するはずだ(それについて論じた反対派の人間も何人かいたはずじゃないのか?)。」という部分なのだ。

 出版不況だとか言ってる状況で、奇麗事だけで事態を解決できるのか現実を見るべきだと思う。ましてやこれから後、電子書籍の普及が進むことは疑いが無い。そうなるとそのマーケットの大半はネット上に舞台を移す。極端な話だと書店はいらなくなるのだ(いや、私のようなアナログ嗜好が強く、紙に印刷された活字が好きだという人間にとってはマジに無くなってもらっては困るのだが)。そんな時勢だというのにいろんな意味と部分で「今までどおりがいい」というだけで良いのだろうか? ひとつ間違うと出版と流通の共倒れなんて図式もありえるかもしれないし、変わるべきところは変わるべきだと思うのだ。

 と、少々内部批判?だか身内批判?めいた論調になってしまったが、実際の話、今回の条例の問題が持ち上がるよりもはるか以前から、私は(主にコミックシティのパンフ上で)このままでは、同人誌が商業誌の巻き添えになると論じてきた。 まさにその状況が目前にある。
 幸いにして(?)最初にそう論じた時点よりは同人誌の18禁対策と意識改革は進んでいる。もっとも、18禁に対する意識が高くなっていることと引き換えに、一部に作品の萎縮を招いているのではというジレンマがあるのも事実だが。 同人誌にあってそうなのだから、今回の条例で商業誌作品の萎縮を招くのは必定だと思う。ただ、そこは出版社・編集部の方針と編集者の能力次第という部分もある。良い作品(この際、売れる作品でも良い)を作るという観点では頑張っていただきたいのだ。そして、なんの憂いもなく出版という責務を遂行するためには、しつこいようだが出版と流通の関係の見直し(歩み寄りか?)は必要なのではないだろうか。

 おっと、同人誌としての視点でといいつつ、なんだかぼやきくさい方向に行ってしまった(苦笑)。
 何度も言うかもしれませんが、現状で同人サークルの皆さんが執筆に際して怖がらなければいけないことは何もありません。たとえば、自著が18禁であるか否かを悩むという行為は、都条例云々以前からみなさんがやってきたことであって、今さら都条例は関係の無い話でしょ(笑)。仮に商業出版が萎縮の道を歩むなら、
 私たちは同人誌の自由さと奔放さを(いや、節度は必要だがw)見せつければ良い。本来、それでこそが同人誌なのだから。

 ただし! 「なんだ、自分たちは安全ならいいや」ではなく、今後の都の動きを逆に私たちが監視していかなければいけません。それは東京都在住の人間のみの債務ではありません。
全国のみんなで監視が必要です。
 それがなぜかと言うと、都が拡大解釈という表現規制を乱暴に振り回さないかということもそうですが、なにより忘れてはいかんのは、このあと必ずタイミングを見計らって児童ポルノ法の改正とか言い出すのが目に見えているからである。
 今回の都条例の改悪は、これを見据えての下準備だと私は踏んでいます。都条例の影響は間違いなく全国に波及します。そこへ児童ポルノ法の改悪という殻をかぶせて「はい、完成」となる可能性が高い。すでにその骨格や内臓は今回の条例決議で出来上がっているようなものだから。
 そうなるともう、拡大解釈がどうこうではなく、絡め手なしに法律でダイレクトに表現規制が可能になる。つまりこっちが規制推進派の大本命なのだ。
 これを言い出しそうなやつ、もしくは言い出したやつには注意しましょう。
 特に言い出しそうなのが自民と公明ですが、残念ながら民主も頼りない。ただ、中には松下玲子議員や栗下ぜんこう議員のように、まだ私たちの側で戦ってくれる方もいらっしゃるのでその辺の見極めは必要ですね。

オムハヤシ
議事堂に入っていた「ライオン」で食べたオムハヤシ。チキンライスが学食のチャーハンみたいだとか失礼なことを考えつつも、元々そんな上等な味覚をしているわけでもなし、これはこれで美味かった(笑)。

 いやー、しかし都議会本会議ですが、普段中継とかで見ているとどの辺から野次が飛んでいるかとかよくわからないが、生で見ると野次の出所がわかりやすい(苦笑)。
 特に自民とか公明の野次ですが、生活者ネットワーク・みらいの星ひろ子議員に対する野次がどう見ても「青少年育成条例の改悪に反対する」という意見に対してではなく(※ネットワーク・みらいと共産党、それに無所属 自治市民の福士敬子議員が付帯決議つきでも断固反対派)、「お前ら相手が女だから野次飛ばして、それで変なエクスタシーに浸ってるだけだろ!」としか思えんぐらいの酷さ。私の目にはあいつらこそが ゆがんだ性癖の持ち主そのものに見えるわけですよ。あれを見てると、いくら民主が頼りなくても自民と公明には私はやっぱり投票しないなぁ…という感想しか浮かばない。
 ちなみに星ひろ子議員、途中でその自民・公明のセクハラ?議員どもを一喝します。傍聴席は拍手禁止なのをうっかり忘れて拍手しそうになってちょっとあわてました(笑)。
 あと、議員さんが壇上で一席ぶったあと、知事に会釈をするのが慣わしのようだが、古舘和憲議員(共産党)と星ひろ子議員(生活者ネットワーク・みらい)に対しては(石原都知事が)ガン無視。中谷祐二議員(民主党)と三宅正彦議員(自民党)に対してはちら見程度。明らかに会釈を返したのは吉倉正美議員(公明党)に対してのみ。なんかあるんだろうか?…などと猜疑心全開で疑ってかかってみる(苦笑)。
 いずれにしても、私が思う一番大きなことは、前回既に述べたように「表現の自由」は遠くなったけど、「子供の権利」とか「子供たちの安全」とかは、それ以上に遠くなった ということですね。いったい、今回の件で、誰が得をしたんでしょうか? 少なくとも都議会の(賛成に回った議員)連中が言う「子供たち」ではないだろう。
 すでに付帯案にあったはずの「(有害図書の)審議は公開とする」という一文はどさくさに消えているようです。如何に民主党もいい加減なデキレースに足を突っ込んでいるかということを示していると感じる。
 もしかすると、私たちも「表現の自由」という部分だけに縛られるのではなく「子供たちの権利」ってなんなのかを考えるべきなのかもしれません。そうすることによってこそ、今回の一件の矛盾や詭弁、そしてその正体が見えてくるはずです。
 というところで、この話題はひとまずこれにて。

 さっぱり和めんので、うちのボンの写真とか…
ボン
 えーっと、とーちゃんお仕事したいんですが…

クリスマスツリー
 こちらは武田家のクリスマスツリー。うちのツリーはベランダに設置(笑)。

 もう今週末はクリスマスですね。特に私自身がサンタさんに「なんかください」とか望むことはないので(当たり前である。いい親父が何を言っていると一蹴されるだろうw)、せめてうちの猫たちと世界中の子供たちに幸福をと祈ろう。
 それでは、今回はこれにて。

(2010年12月20日 初稿。 12月21日 ちょっとだけ加筆とか訂正とか)


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テーマ : 同人活動 - ジャンル : アニメ・コミック

20:32  |  レポート  |  トラックバック(0)  |  コメント(2)

Comment

ブースにご来店ありがとうございます。

武田様、このたびはコミケでの私どものサークルにご来店いただいてありがとうございます。去年5月の講義以来でしたが、またお会いできて嬉しい限りです。地方では中々見えにくい東京都の条例ですが、こういった一般の作り手には分かりにくい話を武田様や、業界関係者の皆様が分かり易い言葉で語ってくれることにすごく助けられています。自分達にも係わり合いになることですから、せめて話のスジだけでも理解しておきたいと常々考えております。これからもがんばってください!
あんのん |  2011.01.01(土) 19:53 | URL |  【編集】

Re: ブースにご来店ありがとうございます。

あんのん様

 いえいえ、コミケに初参加されると書かれていた時点から興味はあったのですが(こっそりピクシブとか見てましたw)ついぞ訪ねそびれておりました。テーマとしては好き嫌いの分かれる作品であっても、まっすぐに視点をすえて作品製作に取り組まれていることがうらやましい限りなんですよ。個人的にはこれからも応援いたしております。頑張ってください。
武田“コックローチ”圭史 |  2011.01.03(月) 21:13 | URL |  【編集】

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